ポンコツ親父のガラクタ日記

ポンコツ親父の下らないガラクタ日記です。ポンコツ雑記とガラクタ小説をあげています。お時間のある方は読んでやってください。m(_ _)m

👾 Monsterの夫婦喧嘩

今日のお父様とお母様は変だ。  

お父様は、元気無いし、お母様はお父様に対して冷たい。

朝ご飯も心なしか、お父様の分が少ない気がしたし……    

「お父様達、何かあったの?」とそっと弟に耳打ちすると、「何かあったの?」と弟が大きな声で叫んじゃった。  

それを聞いて、お母様が「何も無いわよ」と答え、お父様はますます肩を落としました。

   

お兄ちゃんが、私のところに近づいてきて「お父様が結婚記念日を忘れてたんだ。昨日が結婚記念日だったろ?」と耳打ちしました。  

「なるほど〜」と私は納得しました。

f:id:garakuta32:20220111065817j:plain

それから数日は、お父様にとって辛い日々が続きました。  

お母様が口を聞いてくれないし、お父様が近づいてくると魔法で姿を透明にしてしまう。

   

「とりつく島なし。だな」とお兄ちゃんが言っていました。

逞しいお父様が、心なしか一回り小さくなった気がします。

 

  そんなある日、私達兄弟が部屋で遊んでいると、コンコンとノックしてお父様が入ってきました。

「お前達に頼みがあるのだが…」  

お父様の頼み事は、お母様の誕生日にお祝いを盛大にやりたいという事でした。

 

お母様の誕生日は来週だし、そろそろ機嫌を直してもらわないと、お父様が小さくなって無くなっちゃいそうなので、私達は喜んで協力する事にしました。

   

「でも、どうするの?」私が聞くと、「俺が歌う?」と弟が答える。「あんた、いつも遠吠えしてお母様に怒られているじゃない」  

お兄ちゃんが「やっぱり、サプライズじゃない?」と言うと、みんなが「良いね〜」と言いました。

「どんなサプライズするの?」  

「お母様が会いたい人を誕生会に呼ぶとかは?」  

「お母様が会いたい人って?」私がお父様に聞く、    「う〜ん、魔法会の王様のサタン様とかかな?」

 

「そうなの? でもサタン様って、もう歳なんじゃない?」    

「そうだな、もう1万歳くらいかな? 最近は認知症も始まっているらしいしな…」

「でも、楽しそうだし呼んでみようよ」

「そうだよ、きっとお母様も喜ぶよ」

    

こうして、子供部屋での会議の結果、お母様の誕生会にサタン様を呼ぶことになりました。