👾 Monsterの夫婦喧嘩 2
お父様はさっそく、伝書コウモリを魔界に飛ばして、サタン様に誕生会にご招待しました。
お兄ちゃんは、パソコンでパーティーグッズや料理の注文なんかをしました。
私と弟は、ただただ嬉しみでワクワクしていました。
お母様は私達がコソコソと何かしているのを見ていたが、興味無いふりをしていたようです。
でも、相変わらず、お父様が近づくと魔法で姿を消すので、お父様はその度に肩を落としていました。
そんな中、サタン様がいらっしゃる魔界のサタン庁から返事の手紙が来ました。
私達兄弟とお父様で集まって手紙を開けると、中にはこう書いてありました。
『誕生会にご招待ありがとうございます。ただ、サタン様はご高齢のため、だいぶ認知症が進行しておりますので御承知ください。あと、飛んでいくことも出来ないので、往復は、召喚術でお願い致します』
私達はみんなで顔を見合わせました。
「やっぱり、認知症なんだな」とお兄ちゃん。
「でも、仕方ないな。とりあえず来て頂こう」とお父様。
「でも、召喚術って、どうする?」とお兄ちゃんが言うと、みんなが私を見ました。
お父様が「頼む、我が家にはお母さん以外に魔法使いはお前しかいないんだ」と手を合わせて、お願いされました。
その日から、私は魔法陣を描いて、召喚術の特訓を始めました。