ポンコツ親父のガラクタ日記

ポンコツ親父の下らないガラクタ日記です。ポンコツ雑記とガラクタ小説をあげています。お時間のある方は読んでやってください。m(_ _)m

ベーコンエッグ

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フライパンにバターを落とす。バターが溶けて、良い匂いがしてくる。

 

ベーコンをフライパンに落とし、こんがりと焼けてきたら、卵を割り、フライパンに投入する。

 

ベーコンエッグだ。  

これを焼いたトーストにのせてテーブルに出してやる。   

「ほら、朝飯だ」 寝ぼけてボーッとしているウズィに言う。

 

「結局、アンタが面倒見ているのか」先に食べているネイが口をくちゃくちゃさせながら言ってくる。

 

「別に、お前が朝飯を食いに来なくても良いんだぞ」

 

俺も自分のお人好しさに呆れながら言う。

     

ウズィは、俺が仕事を紹介した移民の夫婦だが、奴等はガキを俺に押し付けていきやがった。

     

警察に届け出ようとも思ったが、不法入国の場合、ウズィ、一人が強制送還されかねないので止めておいた。

 

ウズィがモグモグとベーコンエッグを食べているのを見ながら言った。    

「これからは、お前が朝飯を作るんだ」      

ウズィがキョトンとしながらモグモグしているのを見て続ける。    

「家事を少しづつ分担していく、俺は仕事があるんだ。お前にも出来る限り家事をしてもらう」

   

聞けば、ウズィは12歳だという。家事くらいは出来るだろう。    

「おいおい、トゥラン、こんなガキには無理なんじゃないか」 ネイが、相変わらず口をクチャクチャさせながら口を挟む。

   

「お前は黙ってろ」と俺が言うと、「いいよ」とウズィが言った。      

「前から家事はやっていたから、全然平気だし、ここに置いてもらえるならやるよ」 ウズィも相変わらず口をモグモグさせている。

 

 

「決まりだな。だけど学校には行けよ」と言って、俺はベーコンエッグを食べる。 自画自賛だが、俺のベーコンエッグは旨い。      

「いや、学校には行かない。僕はここで仕事を手伝う」とウズィが言う。      

「なんで学校に行かないんだ。学校には行かないと駄目だ!」

 

 

俺が言うと、ウズィはパソコンを取り出し、「これで十分だよ」と言った。

   

「駄目だ」と俺が言い返すと、ネイが「まぁまぁ…」と止めてくる。    

「∫∞∈∉⊅⊄Ρ…」

 

念仏のような言葉をウズィが唱えると、ネイが固まる。    

「どうしたんだ」と聞くと、「俺の国の言葉を話しやがった」とネイが言う。

 

また、ウズィが俺に向かって「∅∆∝∈∉∟⊃……」とつぶやく。

 

驚いた。  

「何て言ったんだよ」ネイが聞いてくる。    

俺の国の言葉だ。簡単な挨拶だが、こう言いやがった。

 

『これから宜しく』と…

   

ウズィは、ニタニタと笑っていた。

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